恋する小惑星、好きか?
夢に向かってひたむきな少女達の姿を眺めるのは、健康に良い
――――フランチェスコ・ペトラルカ(1304~1374)
恋する小惑星とは、『まんがタイムきららキャラット』にて連載され、2020年の冬にはアニメ化もされた超人気マンガ・アニメだ。
この作品の良さをどうしても伝えたいので、普段Twitterのタイムラインをシコシコしてる数分間を犠牲にして、この落書き、もとい文章に時間を割いて頂きたい。
さて、まずはイメージをつかみやすいように、大まかなストーリーと題材のようなものを書き記したい。
まだ完結していないし雑誌もここ数ヶ月追っていないので自分の知らない範囲で急にゾンビものが始まっている可能性も否定できない。
というわけで、ここはアニメのストーリーの話だと思って頂いて結構。
ロリ時代の木ノ幡みらは、アオという少年(?)と出会う。彼と話しているうちに、”ミラ”という小惑星が存在し、一方で”アオ”という名前の天体は存在しないと言うことが分かる。
だったら見つければいいじゃないか!
というわけでこれ以降、みらは天体に興味を持つのである。
注:ほんとに名前付けられるん?の参考:https://www.nao.ac.jp/faq/a1004.html
この物語は高校生になったみらが地学部へ見学に行き、謎の少年アオこと真中あおと偶然の再会を果たすというところで幕を開ける。みらはあおのことをずっと少年だと思い込んでいたがここで超絶美少女であることが判明。都合が良すぎると思うかもしれないが、幼い頃出会ったのは町のキャンプイベント的な何からしいので案外妥当性は高いように思われる。
そんな目標を掲げ、意気揚々と出発した彼女たちだが、まずは地学部としての活動に従事していくことになる。結果、地学部女子達の日常を描いたゆるふわアニメが展開されることとなる。
なんとなく物語の方向性はわかった。しかしまだ魅力がわからん!という人、まだTwitterに戻らずにこのままスクロールして頂きたい。
興味のある人は作者であるQuro先生のインタビュー記事を読むとよい:
『織姫ナンバー2』から『恋する小惑星』までのキセキ――Quro先生インタビュー | まっしろライター
1.雰囲気が良い
いきなり抽象的な話で申し訳ないのだが、これが”マジ”なのだ。
OPもEDも含めて全体的にゆったりとした雰囲気があり、癒やしという癒やしが全てを包み込んでいる。この雰囲気の根源は一体何なのか。絵柄、台詞、声優さんetc・・・、考えられることは沢山あるし、そうしたものの全てが重なって雰囲気を形作っているのも事実だ。しかし、一番の要因は、扱っているテーマである”地学”の神秘性からきていると思う。(上では説明しなかったが、地学部の中には天体だけではなく地質に興味を持つキャラクターもいる)
我々人間は地球に住み、空の下で生きている以上、地学は人間のかなり身近なところに存在する。都会の人間が田舎へ行くと夜空が綺麗だと感じるのはエジソンが偉い人だというのと同じくらい常識だし、地形が産んだ美しい光景は日本どころか世界の至る所で観光地として成立している。(俗に言うなんちゃら映え)
そうしたものに対する興味・好奇心を気持ちよく刺激して、もっと知りたいと思わせてくれる。これが恋アスの魅力だ。
2.夢の形が人それぞれなので各キャラクターに焦点を当てる回にバリエーションがある
アニメの進行は、各キャラクターが興味を持つ分野に沿っている。
例えば、部長である森野真理は、宇宙飛行士になりたいという夢。副部長の桜井美景は、地質が大好きだが、特に夢や目標が無いという悩みを抱えている。2年生の猪瀬舞は、元々地図などに興味関心があり、それに関連する目標を作中で見つける。そして俺は春休みが明けるというのにパソコンをカタカタしている。
こうした目標・興味関心に焦点を当てて、JAXA筑波宇宙センターや、地質標本館、小惑星発見のためのプログラムへの参加など多岐にわたる場所でゆるりとした、それでいて地学というテーマへの専門性は失われずに日常が展開されていく。その雰囲気を感じ、「行ってみたい!!」と思わずにはいられないだろう。
ここらで、この辺まで頑張って読んでくれた人にいいことを教えてあげましょう。なんとこのブログの一番最初の2行は犬山あおいもびっくりの大嘘。信じてる人なんて元々いないと思うけど。
閑話休題、最後に恋アスのアニメの中で好きなシーンをいくつか挙げて締めよう。どれが一番好きかは決められないので紹介順が順位とは関係ないことは断っておく。
興味が出てきた人はこれを見てみよう!
上に貼ったリンクとは一切関係なく好きなシーンの話を進めていこう
恋アスのアイキャッチ、実はめちゃくちゃヤバいのだ。なぜヤバいかというと、星座をモチーフにしているからだ。
なるほど。アニメのテーマに沿っている。
そして、星座といえば黄道十二星座。アニメの話数もなんと12話!
もうおわかり頂けただろう。一話につき一つ、星座が取り上げられる。そしてその星座を結んで描かれるのは、恋アスのキャラクターなのである!
オイオイオイオイ
こんな気持ちにならざるをえない。
・桜井美景、成長シーン
夢も目標も無く、挑戦というモノに対して恐れがちで割と保守的な桜井美景。彼女がメインの回で、幼き美景少女が将来の夢を訊かれて返答に窮するというシーン、アレは視聴者である自分にもそこそこ刺さる。
そんな彼女が文化祭での出し物制作を通して、自分の好きなモノを再確認し、挑戦するということのやり方を知り、認識を改めていく。このときの文化祭の出し物は校庭をボーリング調査してなんちゃらかんちゃら・・・を、高校生が出来そうな範囲で調整して・・・みたいな感じらしい。あまり詳しくないのでそこは触れないでおきたい。
このシーン、というかこの回の良さは本気で書くと5000兆文字になるのでほどほどにしておく。それくら魅力的なのだ。
・ED
ED曲があまりに綺麗で作品をよく表していると思う。
鈴木みのりさんがshort Ver.をYoutubeにアップしているので見るべし
もう説明不要。
ちなみにED映像では、3年生が持っているモノにある秘密が隠されていて、アニメの後半になると判明する。是非確かめてみて欲しい。
そろそろ疲れたし、間延びして駄文を超えた駄文になってしまいそうなので終了。
ここまで読んでくれた人に圧倒的感謝。
恋アスを見ろ!